第158章 橘結衣はなぜその中にいるのか?

「松浦輝仁先生は国際クラスの書道の先生よ」

橘結衣は、手元の書類にちらりと目を通すと、そのまま机に戻した。

「国際クラスの書道の先生が、あんたに何の用?」

「書道大会の申込書。出ろって」

田中未菜がぽん、と橘結衣の肩を叩く。嬉しそうに声を弾ませた。

「松浦先生、見る目あるじゃん。結衣の字、ほんと上手いもん。大会出ないとか、もったいなさすぎ」

橘結衣は小さく笑っただけで、何も言わなかった。

翌日。

橘晴美は春山一花たちと教室へ向かっていた。すると背後から呼び止められる。

「橘晴美」

振り返ると、大島碧が立っていた。

「どうしたの?」

大島碧は目を輝かせる。

「さっき松...

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